文化庁担当者、経産省担当者の方との面談 報告

2020.6.8

《文化庁担当者の方との面談 報告》

5月21日、映職連会員及び映画映像関係者の皆様(500名)にお寄せいただいた「映職連・コロナ禍実態調査」

アンケートをまとめた報告書を手に文化庁に伺い、宮田亮平文化庁長官宛てにお渡しし、面談の場を持ちました。

 

参加者は、文化庁側から戸田桂(参事官付芸術文化調査官)㮈村篤子(参事官付映画振興係長)の各氏、映職連側からは福澤勝広(映職連幹事長)、水谷俊之(日本映画監督協会理事)、 小川洋一(日本映画撮影監督協会理事)、長田達也(日本映画・テレビ照明協会副会長)、 小野寺修(日本映画・テレビ録音協会理事長)、竹内公一(日本映画・テレビ美術監督協会理事長)、 宮澤誠一(日本映画・テレビ編集協会副理事長)、小林加苗(日本映画・テレビスクリプター協会理事長)、 佐伯俊道(日本シナリオ作家協会理事長)、関祐司(同事務局長)の各氏ら10名。

 

映職連側から、現在のコロナ禍における映像関係者の厳しい現実を説明

 

 

●延期、中断、中止などによって受注がなくなった状態が続いている

●日本の映像業界のギャラは基本的に出来高払いという商慣習であり、納品しないとギャラが出ないために、

 延期、中断による補償がなされないケースが多い

●転職を考えざるを得ないベテランや中堅スタッフが沢山出ている

●収入の低い若いスタッフが今回のコロナ禍で映像の現場からいなくなってしまい、長く受け継いできた技術の

 継承が困難になってしまう

●編集や整音など仕上げパートは撮影現場が終わって初めて仕事として成立するので、再開しても収入が得られる

 のはかなり後になる

 

 

旨を述べてて強く支援を訴えました。

 

これに対し、文化庁担当者の方からは

 

 

●再開したら、一気に動き出すと思っていたところがあったが、仕上げパートなど、再開後もスパンができて

 しまうなど、映像業界の実状が良く分かった

●政府全体の方針として、補償という形をとるのはなかなか難しい状況。二次補正予算で、再開後動き出して

 いただくための支援策を検討している

●映像業界のフリーランスの方の把握がなかなか困難なのも実情。欧米の場合、アーティスト保険などに入って

 いたりして、把握や就労証明がしやすいが、日本の場合、契約書を交わさない口約束という日本特有の商習慣で

 あるため、職業や収入の証明がなかなか難しいという問題がある

 

 

などの意見が出ました。

 

再開後の支援策については、映職連側から

 

 

●文化芸術フォーラムなどを軸に支援金が拠出される場合、映職連が窓口になるなどの制度設計を考えていただきたい

 

 

と要望しましたが、文化庁側からは

 

 

●その場合、映職連に加入されていない未組織スタッフ、特に若い方が多いのではないか

 

 

と指摘があり、映職連サイドは、

 

 

●確かに若いスタッフなど始め勧誘しつつも組織化できていない層が多数あるが、窓口がないので我々が窓口に

 なるしかない。若いスタッフがこの状況で離れていくのを何とか食い止めたい

 

 

と答えました。会談を通じて

 

 

●「映像業界に若いスタッフがなかなか根付かない」問題や「契約書がないため仕事を証明する書類がない」と

 いった問題は、今回の事態だけでなく日本の映像業界の将来的にも問題でこの改善に取り組んでいく

●映像業界は興行面のことなどのこともあり、担当官庁が文化庁、厚労省、経産省など多岐にわたるが、各省庁

 間の連携や各団体との連携をもっと計っていければ

 

 

と両者で確認して、面談を終えました。

 

 

 

《経産省担当者の方との面談報告》

 

 

梶山経済産業大臣には事前にメールで報告書を送らせていただき、5月29日に経産省担当官の方とGoogle Meetsによるリモート会議を開催、支援を要請しました。

 

参加者は、経産省側から阿部沙織氏(経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課・映像担当)。映職連側からは、福澤勝広(映職連幹事長)、田中貴大(同副幹事長)、水谷俊之(監督協会)、小川洋一(撮影監督協会)、長田達也(照明協会)、小野寺修(録音協会)、竹内公一(美術監督協会)、宮澤誠一(編集協会)、小林加苗(スクリプター協会)、佐伯俊道、関祐司(シナリオ作家協会)の各氏。

 

こちらの面談では、5月25日に緊急事態宣言が解除されたこともあり、文化庁との面談内容と同様の趣旨に加え、撮影再開後について、

 

 

●再開後、蜜を避けるために、必要最小限で撮る形になり、スタッフの数が少なくなって、雇用や質が維持される

 かなど、強い不安がある

 

 

といった声が映職連側から出ました。経産省側からは

 

 

●再開後すぐに収入にならないということや、申請に当たって収入の証明が難しいという映像業界のフリーランス

 の方の実状がよくわかった

●若い方の業界離れを防ぐ必要性や、コロナ禍状況の中でも新卒の方が業界に入ってこられるような環境作りが

 できるよう努力する

●昨年ご協力いただいて映画業界の実態アンケート調査を行ない、今年度も引き続きコロナ禍による状況も踏まえ

 しっかり調査を行っていきたい

 

 

旨のご返答を頂きました。

 

更に、佐伯シナリオ作家協会理事長から

 

 

●契約の問題の改善は何年も時間がかかるが、手の付けやすいところとしては、今年3月10日付で経産省及び

 厚労省、公正取引委員会の連名で「新型コロナ感染症により影響を受けている個人事業主・フリーランスとの

 取引について発注業者に要請します」という文書が出ている。「感染症の拡大防止やそれに伴う需要減少を理由

 に、個人事業主・フリーランスとの契約を変更する場合には、取引の相手方である個人事業主・フリーランスと

 充分協議した上で、報酬額や支払期日等の新たな取引条件を書面により明確化するなど、下請け振興法、独占禁

 止法及び下請け代金法等の趣旨を踏まえ適正な対応を行なうこと」ほかの要請内容が書かれている。経産省には

 趣旨を踏まえ、映連や民放連、NHKなどに順守していただくよう指導していただきたい

 

 

旨の要望を致しました。更に、再開後の支援についても文化庁、経産省など各省庁が省庁の垣根を取り払って連携を取って取り組んで頂けるよう要望し、今後も引き続きこうした場を設けていただけるようお願いして面談を終了致しました。

 

 


アンケートにご意見、ご協力頂いた映画映像関係者の皆様に感謝致します。

 

《アンケート結果》はこちらからご覧になれます。